第二話 壊れてゆくこの日常の中で(個別ヘッドライン 璃羽
市営地下鉄谷町線「センバヤシオオミヤ駅」から徒歩5分の瀟洒なマンションに住まうヨイタニ ルリハ。
朝起きると、ダイニングではウサギさんのお茶会というメルヘンな光景。
「おはようございます、お姫様―っと…、お嬢様とお呼びする方がよろしいようですねマドモアゼル。
どうぞ、粗茶ですが」
そういうと、兎は紅茶を勧めてくる。(ちなみに全部璃羽の持ち物です)
「あ、毛なんて入っていませんので。換毛期じゃないんで」
「あ、電話鳴ってますよー。」
パパからの電話。
先日問い合わせた、クローゼットの情報。
横浜の美術商が神戸で質屋を営んでいた知人が店をたたむときに買い上げた品。
元は結構なお家柄の屋敷で使われていたものらしいが、詳しい事は分からない。
神戸のその骨董品屋をやってた人は、親戚を頼って大阪に移り住んだそうだ。
「こう言っちゃ何だが、色々ややこしい関係の人だから、
探しにいこうなんて思っちゃだめだよ。
どうしてもっていうなら、そういう危ない事はパパに任せておきなさい」云々
フリーハンド
クローゼットの事をウサギに聞くと?
「ウサギの横穴が繋がりやすい物ってあるんですよ。
縁というかなんというか。
怖い怖いアリスから逃げようと、
横穴を潜り続けたらここに繋がってたんです」
アリスとは?
口にするだけで震えがくる恐怖の少女です。あなおそろしや…。
この里の一番賑やかな所で豪華なお店を経営している方がおりまして、その方が随分と入れ込んでいるんです。あ、その方が経営なさっているペットショップで売れ残ってたのが私なんですけどね。
隣の籠の友兎、ピーター・ダディはミートパイになっちゃったという噂だし…明日は我が身とプルプル震えているところに、 アリスの「遊び」のお相手のお鉢が回ってまいりまして…僕に無理やりこんな衣装を着せて、鬼ごっこだと称して狩に来てるんです…。 おそろしやおそろしや;;
ここにいりびたるワケは?何でここに来る?etc
あれ以来、なぜかアリスはお姫様の居城だけは避けるようになりまして…。これもお姫様のご人徳の賜物です。ありがたやー。
ママと電話する
「昔勤めていたお店のオーナーから久しぶりに電話があって、自分の娘が、あなたに迷惑をかけて申し訳ないとかなんとか言ってたわ。何かあったの?」
若菜との遭遇
バイト先から電話。
「多可良くんがまだ来てないんや…連絡もつかへんから、16時から22時までお願いできんやろうか? 部活帰りの学生たちでごった返すから、せめて夕方だけでもお願いできんかなぁ?」
「バイト代とは別に、まかないとして好きなお弁当選んでいいで。 新発売の高級スイーツ風デザートもつけるから、」
店長の頼みを了承
お店に着くと店長が…おらへん。
「えーっと…26日のシフトは…っと。ふーん、泥棒騒ぎにPCトラブルかぁ」
緑色のサマーコートを羽織ったパンキッシュな女が事務所を荒らしてます。事務所荒らしの耐えないコンビニ事務所ですね
「貴女がヨイタニ ルリハちゃん? カメラ写り悪いわね。実物はくびり殺したいくらい可愛いじゃない。
26日に不審者が入ったそうだけど、その男について、何か知らないかしら?」
明確な情報を得られるワケもなく、若菜は「うーん…じゃぁ、何か預かってるもの無い? USBとかノートパソコンとか」
USBを渡すにせよ渡さないにせよ、「お友達を呼ぶエサになってもらうから、私のアジトにご招待するわ。抵抗はしないでよ?お楽しみはとっておく主義なの」
抵抗する場合、ヘアリージャック2頭を引き連れた若菜Lv20と戦闘。
抵抗も虚しく、若菜の手に落ちたリウの運命やいかに!
店長の頼みを断る
一通り話し終えると、兎さんはまた出かけてしまいます。
「寂しくなったら、いつでも呼んでくださいね」
メルヘンな非日常から開放され、ダラダラとしたオフをエンジョイしていると、クローゼットからまたしても闖入者が!!
若菜に追われていた三門と合流